宮崎神青ブログ - 20161117のエントリ
去る11月4日、西都市寒川に鎮座する天神社をお参り致しました。
当会では、平成24年4月、古事記編纂千三百年の佳節にあたりホームページを開設し、これに併せて、県内650社すべての神社を掲載すべく、各神社をお参り、調査、撮影を行う教化委員会を中心とした組織「宮巡隊」を結成し、これまでに約630社に足を運びました。
山頂付近、池のほとり、森の奥深くなど、おおよそ普段は人が立ち入らないような場所にまでひっそりと鎮座される氏神様を数多く見てきましたが、その中でも他に類を見ないのが西都市寒川地区に鎮座される天神社であります。
午前9時に新富町鎮座の春日神社を出発
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旧寒川小中学校
校歌
教室
えっ?何の写真?と思われた方もいらっしゃるでしょうが、寒川地区は平成元年3月に最後の住民が集団離村し、400年の歴史に幕を下ろした地区なのであります。
しかしながら、天神社は今なお鎮座され、例祭には旧村民が参列され、毎年欠かさず斎行されているのです。
神社は旧集落の上に鎮座されています。
なかなかの急斜面でした。
道という道はありません。
なかにはこんな箇所も・・・
歩くこと約15分くらいだったでしょうか、石鳥居が見えてきました。
さらに進むと、倒れかけている木造鳥居発見。
ついに到着!
殿内の床は、ところどころ腐っていました。
お参りを終え、いよいよ清掃開始。
思いの外と言っては失礼ですが、それほど荒れた果てた様子はありませんでした。
倒木処理
1時間半ほど清掃を行い、会長たっての希望で昼食は持参したおにぎり等を
氏神さま付近で、おいしくいただきました!
伊東宮司様には大変お忙しい中にも拘わりませず、神社までの案内、さらには持参した
おにぎりまでご一緒に食べていただき、誠にありがとうございました。
衷心より厚く御礼申し上げます。
宮崎県では、平成27年2月末時点で、集落の半数以上が65歳以上を占める限界集落が19市町村127集落にのぼり、今後増加の一途を辿る事が懸念されています。集落の消滅は、神社の消滅に直結すると言っても過言ではなく、単純に言えば宮崎県内650社のうち約5分の1が存続の危機に瀕しているということであります。
今回は宮巡隊第一次総括として、県内唯一とも言える廃村地区に鎮座される天神社を参拝し、清掃奉仕を行うことで、消滅集落における神社の現状を会員自らに感じてもらうべく開催致しました。
神社人としての自覚を強く持ち、本事業をきっかけとして、人口変動による神社が抱える問題と真摯に向き合い、解決への一助となることを願うばかりであります。
誰もいなくなって、もうすぐ30年。
氏神さまは何を思われるのでしょうか・・・