宮崎神青ブログ - 知っちょる?宮崎の祭⑩
〇別当宮司先賢慰霊祭〇
歴代別当の墓前、歴代宮司の慰霊碑前にその遺族が参列し、宮司の御霊なごめの祝詞の次には、関係寺院の住職による読経が続くという、神仏習合時代さながらの風景が繰り広げられます。この鵜戸山を守り、その発展に寄与された師徳を慕い、功績を称えるものです。
由来:奈良時代後期の延暦元年、光喜坊快久が勅命により荒廃した神殿、仏寺を再興して勅号を「鵜戸山大権現吾平山仁王護国寺」と賜ったといいます。この僧侶が当山の第1代別当です。別当とは『延喜式』に「凡そ諸寺、別当を以て長官と為す」とあるように、一山の寺務に専任する長官で、奈良時代以降大きい寺院に置かれた職名です。明治元年の太政管告、いわゆる「神仏分離令」の発布によって、一千有余年間行われてきた神仏混淆の信仰が廃されます。第五十九世別当観空の代を最後に当山から別当職はなくなり、仏教色が全て廃されることになります。これら五十九世の別当さんたちの御霊が鎮まるところが、別当墓地です。このような、当神宮の仏教との深い関わりから、毎年五月中旬には神仏両道による先人たちの慰霊祭を執行しています。
時期:五月中旬
神社:鵜戸神宮 (日南市鎮座) https://www.udojingu.com
写真②