宮崎神青ブログ - 皇室典範について
先日、6月6日に宮崎神宮の神宮会館において神道政治連盟宮崎県本部主催の
時局対策研修会に出席してきました。
研修会には県内の神職、氏子総代の約160名の方々が出席されていました。
今回の研修会では御二方の先生が講演をなされました。
一人目の先生は竹田恒泰先生で、現在慶応義塾大学講師・一般財団法人竹田研究会
財団理事長をお務めになっています。また、旧皇族・竹田家のお生れで明治天皇の玄孫
にあたる方です。専門分野は、憲法学・史学であり慶応義塾大学では「特殊憲法学(天
皇と憲法)」をお教えになっています。
二人目の先生は大原康男先生で、國學院大學神道文化学部教授をお務めになっていま
す。専門分野は、宗教行政・政教問題であり保守派論客として皇室問題・歴史問題など
において積極的に発言されています。
今日の講演においての大きなテーマは「女系天皇・女性宮家」でした。
日本は第一代神武天皇から一二五代の間、皇位は一つの例外なく全て男系で継承され
てきました。即ち、父方を辿れば必ず神武天皇に行き着くという事です。確かに推古天皇
や持統天皇など歴史上女帝即位の実例はありますが、必ず男系であり寡婦または独身
で中継ぎ的存在であったと思われます。もし、女系天皇が許されるならば、日本が一二
五代もの間守ってきた「万世一系」が崩れてしまうという危機的状況を作ってしまいます。
女性宮家とは、今後女性皇族の方が結婚なされていく事で皇族の数が激減し、皇室活
動が厳しくなるのではと宮内庁が懸念して要請したものです。しかし、宮家ともなれば皇
位継承の有資格者となるので女系天皇が出てしまうという不安要素も出てきます。今現
在は秋篠宮家の悠仁親王殿下がおられるので心配ありませんが、今後の皇室において
必ずついてまわる問題だろうと両先生共に懸念されていました。
今回の講演において「女性宮家」については深く考えさせられました。
神職ならば知っている事だと分かっていても、実際にその問題に直面している内部の方
の話には迫力を感じました。また、現代は急速に進化していく部分が多いですが、日本
人として守るべきもの・伝えるべきものはそのままの形で残すべきです。
それが日本人として神職としての一つの使命ではないかと私は思います。
(延岡市春日神社出仕)