宮崎神青ブログ - 知っちょる?宮崎の祭㉔
◯御田植祭◯
毎年五月十八日に行われる祭事で、棒踊と奴踊が奉納されます。狭野神社の境内で行われるため御田植行事は行われないものの、踊りの奉納を見に多くの参列者で賑わいます。
棒踊りは氏子男手で奉納され、槍に見立てた六尺の棒、木太刀、薙刀、鎖鎌の組合を四人一組となり十二人で踊ります。一挙手一投足に気合を入れた勇壮なもので、境内で踊りを奉納した後、地区内の新築の家や赤ちゃんが生まれた家を踊ってまわります。
奴踊は昔は楽と踊りのどちらかが尽き果てるまで威勢よく踊られる勇壮なものでしたが。戦中男手が居なくなった折に婦人方に引き継がれて現在でも婦人会を中心に、心の嬉しさを顔に出して元気よく楽しく踊り祝う奉納舞となっています。
由来:棒踊の起源は島津藩の剣法「示現流(じげんりゅう)」から来ており、慶長年間に義弘公の朝鮮征伐の凱旋祝として踊ったのが始まりとされています。
また奴踊は新納忠元が秀吉軍から八代城を守り切った際に顔にひげを書き即興の歌と踊りで祝ったものが始まりとされています。各武将によって薩摩に広く伝わっており、新納忠元公からの崇敬が厚かった当社にも伝承されています。
時期:五月十六日
神社:狭野神社(北諸県郡高原町鎮座)
写真②「棒踊り」