北方領土返還要求運動

 

昭和四十七年、日本国民の悲願であった沖縄の本土復帰が実現した。これを契機に北方四島の早期返還をも一般国民に訴える為、宮崎県神道青年会が全国にさきがけて開始したのが「北方領土早期返還要求キャンペーン」であった。
このキャンペーン活動の話が出たのは、同年六月の事であった。中原会長・岩切(重)副会長・長友監事・横山書記長・上米良事務局員で協議し、宮崎神青の最重要活動とする旨が決定した。


第一回 日本縦断表日本経由北海道巡行(昭和四十七年九月六日~九月十八日)
隊長 岩切重信
隊員 長友隆二・増川久利・岩切宗治・上米良恭臣 計五名
初日、宮崎神宮を出発し情宣活動をしながら北上する。道中大分神青、福岡神青、山口神青と合流し街頭活動を行うが、反響今一つ芳しくない。その原因として、北方四島は沖縄県と異なり、ソ連の強制送還によって同胞が現地に生活していない事。ある種のイデオロギーの為に「反米」は強く訴えるが「反ソ」は遠慮する向きがある事。現代人の心の中に対岸の火事のような曖昧な気持ちがある事。国民全体の北方領土に関する認識が定かでない事。以上のような事が挙げられる。
二日目、福山で街頭演説の後、姫路総社で兵庫神青と合流。生田神社にて安全祈願祭を斎行し、又神青協加藤隆久会長、兵庫神青別所諄一会長、京都神青中小路宗隆会長より激励を受ける。
三日目、熱田神宮から川崎駅へ予定通り着き街頭演説を行おうとするが、赤旗が先に行っていた。然し、神青会員の熱の入った演説に退散する。
そして東京からフェリーに乗船し約三十時間かけて苫小牧港に着。その後北海道神宮へ急行し、前田宮司斎主のもと安全祈願祭が斎行された。祭典後「第三回北方領土早期復帰婦人青年集会」の会場根室へ進路をとる。
九月十二日北方四島を見渡す納沙布金刀比羅神社境内に「祈・北方領土早期復帰」の碑を建立した。そして南下し、九月十四日、盛岡八幡宮境内の特設舞台(当日は盛岡八幡宮例祭日であったが、御理解戴き境内での演説を許可された)にて岩切隊長が想いを込めて、傍若無人、不法な占拠を烈々と語る。
九月十五日、福島の繁華街、宇都宮二荒山神社で演説を行う。十六日には最終目的地東京にて國學院大學、神社本庁、外務省、議院会館を廻る。外務省では、根室市の集会での決議文を東亜課小西事務官に手交し、意見を具申する。しかしながら外務省では積極的だが、「世論の啓蒙喚起を待つ以外に方策がない」との事であった。議院会館で宮崎県選出議員へ要望をした後、明治神宮へ参拝。北方領土早期復帰を祈願し、十日間のキャンペーンを終了した。
行程は次の通り。
宮崎~広島~京都~東京~根室~札幌~仙台~東京~宮崎

日本縦断裏日本経由北海道巡行(昭和五十三年八月十七日~二十九日)
神青協創立三十周年記念事業として
隊長 岩切重信
隊員 松浦秀利・宇都宮正和・田村和明・後藤俊彦・谷口正史・浜砂孝行
日高久光・長友隆二・増川利久 計十名
初日は、宮崎神宮に集合し黒岩龍彦権宮司斎主のもと安全祈願祭が斎行され、宮崎県庁にて知事より道知事へのメッセージを拝受する。そして各県の神青会員協力のもと情宣活動を行う。まず長崎県神青キャラバン隊と合流し下関駅で街頭演説(宮崎、長崎、山口合同)を行う。演説後、他県の神青キャラバン隊と別れる。
二日目、千家神青会長の出迎えを受け出雲大社参拝。そして道中街頭演説、情宣活動を行いながら北上。
七日目には、北海道庁領土復帰北方漁業対策本部長木村安憲氏に面会し、また宮崎長崎両県知事からの北海道知事へのメッセージを手渡す。
八日目、神青協創立三十周年記念事業北方領土返還根室大会に参加。翌日納沙布金刀比羅神社境内にある前回キャンペーン時建立した標柱の傍らに「祈北方領土早期返還」の標柱を建立し、北方領土返還実現祈願祭並びに祈願碑除幕式が行われた。(斎主堀川神青協副会長、祭員として宇都宮宮崎県神青会員、進藤長崎県神青会員も奉仕)
十二日目の八月二十八日には、神社本庁金子副総長の挨拶を拝し、青山通りをキャンペーンしつつ自民党本部に陳情。副幹事長、国民運動本部長に面接の後、外務省政務次官室してソ連担当兵頭課長より説明を受け、北海道大会の決議文を手渡す。又、首相官邸においても森田官房長官秘書官に面会して決議文を手渡し、長官の力強い所感を拝聴する。そして都内(渋谷、原宿、新宿等)をキャンペーンし帰途についた。
行程は次の通り
宮崎~浜田~京都~富山~新潟~酒田~秋田~青森~室蘭~帯広~根室~釧路~東京~宮崎
このキャンペーンで後藤隊員が「道中雑詠」として歌を詠んでいる。
あたたかき母のみ胸を恋ふるごと小雨にけぶる北の島々

沖縄巡行(昭和五十七年六月十六日~二十日)
隊長 長友隆二
隊員 後藤俊彦・増川久利・日高久光・北村宏治・那須通丸・佐師正起
冨田宗親・落合三城・甲斐 洋・那須隆盛
特別参加 岩切重信  計十二名
初日宮崎神宮にて正式参拝の後、壮行会では宮崎県神社庁長甲斐武教様、宮崎県神社総代会長中村光夫様より祝辞を賜る。情宣活動を展開しながら神柱宮にて正式参拝し、又前田宮司様より祝辞を賜る。そして鹿児島新港へ向かう。
二日目昼過ぎに那覇港に着き南部方面を情宣。沖縄県護国神社にて正式参拝、国際通り国際ショッピングセンター前にて情宣、街頭演説、チラシ配布等の活動をした。その後「ひむかいの塔」を参拝し、榊の苗数本を記念植樹した。
三日目、県庁前と那覇国際通りにて街頭演説チラシ配布を展開しキャンペーンを終了した。同日神道青年全国協議会第三十四回定例総会が開催され隊員も参加した。この総会に於いて神青協表彰規定により事業賞を受賞した。これは昭和四十七年より北方領土問題を積極的に推進し、八月十八日の「北方領土の日」に宮崎市内を始め県内、国民大衆への啓蒙活動を展開している事に対する受賞であった。
四日目は、神青協合同奉仕による戦没者慰霊祭が斎行された(宮崎神青より日高、那須、佐師会員が奉仕)。最終日は鹿児島神宮を参拝し帰宮。宮崎神宮にて正式参拝の後解団式が行われ、宮崎県神社庁長甲斐様、参事黒岩様、総代会長中村様の労いの御挨拶を賜り全日程を終了した。
行程は次の通り。
宮崎~都城~鹿児島~那覇~糸満~コザ~南部戦跡~那覇~鹿児島~宮崎

四国巡行(昭和五十九年八月十六日~二十日)
隊長 串間正捷
隊員 新名一彦・日高久光・浜砂孝行・松浦秀利・甲斐 洋・尾方一郎・本部雅裕
梅木一二・佐藤延生・黒木忠仁・戸高英史・金丸満則・丸山裕一郎
橋口清文・戸高俊一
特別参加 岩切重信・長友隆二  計十八名
初日宮崎神宮にて、北方領土早期返還祈願祭並びに安全祈願祭が斎行され、黒岩宮崎県神社庁長より激励の言葉を賜る。情宣活動を展開しながら国道十号線を北上し、フェリーにて愛媛県に渡る。
二日目は愛媛県庁を訪問、「北方領土早期返還実現一大県民運動展開」の請願書を知事宛に手交し、高松市へ向かう。
三日目中野天満神社に於いて北方領土早期返還祈願祭を斎行。香川県庁にて情宣、チラシとステッカーを配布した。徳島へ向かい、徳島県知事宛の請願書を徳島神青を通じて手交し、市内を情宣。
四日目、高知県庁では、高知県北方領土対策協議会の役員の方々より県庁正面玄関にて歓迎式を行って戴く。串間隊長が早期返還を切々と訴え、知事宛のメッセージを協議会会長に手交する。同日、高知県護国神社に於いて神社職員と共に早期返還の願いを込め御神前に大祓詞奏上後、祈願祭を斎行する。祭典後、大久保宮司様より北方領土に関する講話を拝聴し更なる士気を覚える。
五日目は、帰宮の途につきキャンペーンを終了した。
行程は次の通り。
宮崎~八幡浜~松山~高松~徳島~高知~宿毛~宮崎

九州巡行(昭和六十三年八月二十九日~九月一日)
隊長 本部雅裕
隊員 宮田義和・尾前秀久・原賢一郎・戸高俊一・那須隆盛・永友宗範・金丸勘解由
井上尊徳・壱岐和史・黒木忠仁・佐藤 東・河野憲任・池田 稔・石川聖規
計十五名
北部班
初日は宮崎神宮にて安全祈願祭斎行。北方領土早期返還を祈り万歳を三唱し、今山八幡宮へと向かう。第一回キャンペーンより活動を展開されている岩切宮司様より激励のお言葉を頂く。更に北上、大分駅へ到着。街頭情宣を行うが皆緊張気味であった。
二日目は福岡県に入り、前日同様、街頭情宣活動を行う。
三日目、佐賀県に入り佐嘉神社を正式参拝。進路を南へとり水天宮、藤崎八旛宮を自由参拝した。
四日目は阿蘇方面を巡行し、日之影を経由し帰宮。全走行距離は約九百二十八㍍であった。
南部班
初日は宮崎神宮にて正式参拝の後、進路を鹿児島へとり照国神社参拝、天文館付近にて街頭演説並びに、ビラ、ステッカーの配布等を行った。
二日目阿久根市より長島を経て本渡へ渡り、情宣活動を展開。そして長崎市到着後に長崎県神社庁、諏訪神社を訪問。市内にて街頭演説、ビラ、ステッカーの配布を行った。
三日目道中情宣活動を行いながら佐世保市亀山八幡宮、祐徳稲荷神社参拝。
最終日は特に熱が入り、声高らかに情宣活動を展開。全走行距離約九百㍍の行程を終了した。

宮崎神青創立五十周年記念事業(平成十年八月二十六日~二十八日)
周年事業の一環として、北海道根室市における「洋上遙拝式」・「標柱建立」を敢行した。同時に二十六日は県内キャラバン隊を実施。
初日、宮崎神宮にて北海道隊、県内隊合同の安全祈願祭を斎行。その北方領土早期返還運動に長年携わっている浜砂権禰宜に斎主をつとめていただいた後、それぞれの隊に分かれ活動を開始した。
北海道隊は宮崎空港へ向かい、空路羽田経由釧路空港へ着。レンタカー二台に分乗し、根室へと向かう。夕刻に根室市金刀比羅神社着、正式参拝。社務所にて宮司様に北方領土の現状を御説明戴き、宿へ向かう。
二日目は洋上遙拝式奉仕の乗船組と、納沙布の金刀比羅神社境内に建立する標柱準備、斎場舗設の準備組とに分かれ行動した。
乗船組は、午前一時に乗船、四時半には歯舞群島の水晶島と納沙布岬との中間地点に到着し遙拝式を斎行した。修祓の後、会員一同で大祓詞を奏上。続いて戸高会長が遙拝詞奏上。最後に石川会員の先導により「返せ北方領土・ロシアは出ていけ」と全員で声高らかに叫び、遙拝式を終了した。
翌三日目に無事帰宮し、全日程を終了した。

日本固有の領土が返還されるまで、活動を完遂するという使命が我々神道青年会に託されている。

 

活動年表

 

年月日 内容 参加者
昭和47年9月6日~18日 日本縦断 表日本経由北海道巡行

隊長 岩切重信
隊員

・長友隆二・増川久利・岩切宗治

・上米良恭臣

昭和49年8月12日

北方領土復帰促進キャラバン隊実行委員会

主催キャラバン隊協力

 
昭和53年8月17日~29日

宮崎神青30周年記念事業

日本縦断 裏日本経由北海道巡行

隊長 岩切重信
隊員

・松浦秀利・宇都宮正和・田村和明

・後藤俊彦・谷口正史・浜砂孝行

・日高久光・長友隆二・増川利久

昭和54年8月18日 街頭情宣・チラシ配布 於宮崎市  
昭和55年8月18日 街頭情宣・チラシ配布 於宮崎市  
昭和56年8月18日 街頭情宣・チラシ配布 於宮崎市  
昭和57年6月16日~20日 沖縄巡行

隊長 長友隆二
隊員

後藤俊彦・増川久利・日高久光

・北村宏治・那須通丸佐師正起

・冨田宗親・落合三城・甲斐 洋

・那須隆盛
特別参加 岩切重信

昭和59年8月16日~20日 四国巡行

隊長 串間正捷
隊員

・新名一彦・日高久光・浜砂孝行

・松浦秀利・甲斐 洋・尾方一郎

・本部雅裕・梅木一二・佐藤延生

・黒木忠仁・戸高英史・金丸満則

・丸山裕一郎・橋口清文・戸高俊一
特別参加 岩切重信・長友隆二

昭和60年8月19日 北方領土問題研修会 於宮崎県神社庁 35名参加
昭和61年2月6日~7日

北方領土早期返還要求県民会議主催

キャラバン隊協賛参加

田中克宣
昭和61年8月17日 街頭情宣  
昭和62年2月6日~7日 北方領土返還要求キャラバン隊協賛参加 丹生貴士
昭和63年2月6日~7日 北方領土返還要求キャラバン隊協賛参加 尾前秀久・中武信明
昭和63年8月29日~9月1日

九州巡行

※全国一巡達成

隊長 本部雅裕
隊員

・宮田義和・尾前秀久・原賢一郎

・戸高俊一・那須隆盛・永友宗範

・金丸勘解由・井上尊徳・壱岐和史

・黒木忠仁・佐藤 東・河野憲任

・池田 稔・石川聖規

平成元年2月6日~7日 北方領土返還要求キャラバン隊協賛参加 児玉正彦・伊東健治
平成2年2月6日~7日 北方領土返還要求キャラバン隊協賛参加 神崎直則
平成3年2月6日~7日 北方領土返還要求キャラバン隊協賛参加 渕田賢二
平成4年2月6日~7日 北方領土返還要求キャラバン隊協賛参加 本城泰興
平成5年2月4日~5日 北方領土返還要求キャラバン隊協賛参加  
平成5年8月5日~8日

北方領土返還要求九州ブロック会議開催

第7回北方領土返還要求九州ブロック青少年研修会開催

25名
平成6年2月6日~7日 北方領土返還要求キャラバン隊協賛参加 神崎直祐
平成6年9月17日

北方領土復帰促進婦人・青少年交流集会フォーラム開催 於根室市

原賢一郎・那須隆盛
平成7年2月6日~7日 北方領土返還要求キャラバン隊協賛参加  
平成7年7月13日~18日 平成7年度第2回北方四島交流訪問 中武信明
平成8年2月7日~8日 北方領土返還要求キャラバン隊協賛参加 永友謙二
平成9年2月7日~8日 北方領土返還要求キャラバン隊協賛参加 新宮敏郎・安藤武・中原慎太郎
平成9年9月12日

北方領土復帰促進婦人・青少年交流集会フォーラム開催 於根室市

伊東健治・日高輝久
平成10年2月5日~6日 北方領土返還要求キャラバン隊協賛参加 高橋嘉樹
平成10年8月26日~28日

宮崎神青50周年記念事業

洋上遙拝式・早期返還祈願祭・標柱建替 於納沙布岬

県内キャラバン隊

北海道隊隊長 戸高俊一

隊員

・池田 稔・玉置徳行・河野公俊

・壱岐和史・伊藤俊郁・長友昌彦

・中原慎太郎・石川聖規・高橋嘉樹

・日高輝久・山田勇徳

県内隊隊長 金丸勘解由

隊員

・石塚和也・日高鉄弥・甲斐秀樹

平成11年2月4日~5日 北方領土返還要求キャラバン隊協賛参加 伊藤俊郁・藤田祐男
平成11年6月23日~28日 平成11年度第1回北方四島ビザなし訪問事業 川越篤
平成12年2月7日~8日 北方領土返還要求キャラバン隊協賛参加 椎葉智成
平成12年10月21日~25日 平成12年度第2回北方四島ビザなし訪問ロシア人受入事業 於宮崎県 川越篤
平成13年2月7日~8日 北方領土返還要求キャラバン隊協賛参加 綿島洋一郎
平成13年7月24日~27日 青少年現地研修・交流会 於根室市 川越篤
平成14年2月5日~6日 北方領土返還要求キャラバン隊協賛参加 野迫武士
平成15年2月5日~6日 北方領土返還要求キャラバン隊協賛参加  長友安隆
平成16年6月21日~23日 神青協四島一括祈願祭 於北海道 伊東健治・長友安隆・野迫武士
平成17年2月7日~8日 北方領土返還要求キャラバン隊協賛参加  
平成18年2月6日~7日 北方領土返還要求キャラバン隊協賛参加 甲斐法長
平成19年2月13日~14日 北方領土返還要求キャラバン隊協賛参加 串間慶士・黒木国博
平成20年2月7日~8日 北方領土返還要求キャラバン隊協賛参加 串間祥亮・楡田美浩 他
平成21年2月6日~7日 北方領土返還要求キャラバン隊協賛参加 長谷川芳伸・永友郁央
平成21年9月28日~30日

宮崎神青創立60周年記念事業 ※詳細はこちら

早期返還祈願祭・標柱建替 於納沙布岬

長友安隆・野迫武士・串間慶士

磯野英志・黒木興輔

平成22年2月4日~5日 北方領土返還要求キャラバン隊協賛参加 緒方啓吾・佐藤豊
平成23年

北方領土返還要求キャラバン隊協賛参加 ※新燃岳噴火により中止

 
平成24年2月13日~14日 北方領土返還要求キャラバン隊協賛参加 小森慎也・生井康寛
平成25年2月5日~6日 北方領土返還要求キャラバン隊協賛参加 藤田哲平・本部怜
平成26年 北方領土返還要求キャラバン隊協賛参加 永友郁央・佐師正教
平成27年2月9日~10日 北方領土返還要求キャラバン隊協賛参加 金丸孝史
     
     
     

 

 

 

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