宮崎県の神社
栂尾神社(つがおじんじゃ)
当社は、九州山地中央部の山間地、小丸川上流右岸の急峻な山腹に位置する。当社の神職黒木家には「元亀三年十一月廿二日 奉納 素盞嗚命 栂尾村神主黒木済門之助」の棟札写が保存されていることから、元亀三年(1572)の勧請と思われる。栂尾・中山・尾崎・吐野の四ヵ村の産土神として崇敬されてきた。済門之助は石見国の人で栂尾の開拓者といわれ、子孫代々神主を勤めて今日に至っている。
当社に伝わる栂尾神楽は、椎葉村文化財にも指定されている古い歴史をもつ神楽で、椎葉神楽の一つである。この地方が阿蘇神社の神官により管理されていた元和年間(1615~24)に始まったと伝えられている。地区内の農家から「寛文九年(1633)」の墨書のある面がみつかり、その信ぴょう性は高いとみられている。
○栂尾の臼太鼓踊り
毎年11月3日に栂尾神社境内で行われる。昭和46年までは、旧暦10月5日は神の踊、翌6日は本踊と2日間にわたっていた。朝、神社本殿前の石段で向かい合って2列に並び太鼓と鉦を鳴らす。これが「神の踊」
踊り庭に入り、四季の景色を歌う「四節」を踊る。
その後、神主宅で一旦休憩後、一人が鬼の面を着し、行列を組んで拝殿前の庭で「羅生門」を踊る。羅生門は渡辺綱の大江山の鬼退治の説話を歌う。一旦引いた後、「お船」「富士の巻狩」、そして「人の小娘」「酒屋」を順次演じる。
踊り庭には幕が張られ、踊り手は曲目ごとに幕を開けて登場する。踊り庭の傍らにはハリバンと称して六尺棒を持った二人が警固役となる。
全演目が終了すると、最後はウスキドウと称し、村人、参拝者が御幣や幟などを手に踊り手と一緒になって踊り、神送りをする。この頃には晩秋の夕闇が迫っている。
ご社殿
ご本殿
臼太鼓踊り
電話番号
(0982)59-0419
郵便番号
883-0402
住所
東臼杵郡椎葉村大字大河内235番地
FAX番号
(0982)59-0419
御祭神
素盞嗚命(すさのおのみこと)
旧社格
村社
社殿
本殿(吾妻屋造)7坪 拝殿7.13坪
創立年月日
元亀三年二月
例祭日
旧十一月二十二日
主な祭典
臼太鼓踊 十一月三日
文化財
栂尾神楽
最寄ICからのアクセス
日向ICより車で約1時間20分