宮崎県の神社
東霧島神社(つまきりしまじんじゃ)
東霧島神社は霧島六所権現の一つで「延喜式」に登場する霧島神社であるといわれる古社であります。
東霧島神社は霧島盆地・諸県地方を代表する奉斎山岳信仰の祈りの宮として祀られ、第五代孝昭(こうしょう)天皇の御代に創建されたと伝えられます。その後、第六十二代村上天皇の御代、応和三年(九六三年)京都の人、天台宗の僧、性空上人(しょうくうしょうにん)が巡錫参篭(じゅんしゃくさんろう)し、噴火出土で焼失し、埋没した神殿を再興されました。
江戸時代になって東霧島大権現宮と唱えるようになりました。御祭神は建国の祖とたたえられる伊弊諾尊(イザナギのミコト)を主祭神として地神5代の天照大御神(あまてらすおおみかみ)より神武天皇に至る皇祖を合祀し、ご神宝十握の剣(とつかのつるぎ)を御奉斎申し上げております。
御祭神は日本国土を生み給うた父で、国造りの神・国家の御守護はもちろん、広く農工・商すべての開運・福寿・治病・航海・縁結び・安産など世の中の幸福を増進することを計られました人間生活の守護神であらせられます。
特に、霊界の主宰人としてのご霊威は最も高く、古来より式内名社として尊崇されているほか、中世よりは厄除け開運の霊験あらたかなる権現様と親しく呼ばれているほど、根強い庶民信仰の代表的な神社であります。
※神石の由来
天地が開け、万物が成長し初めた神代の昔。
天地創造の神である、イザナギの尊、イザナミの尊が誕生されました。
夫婦となられた二人の神様は国土・山川草木に至る私たちの生活に大切な「火の神」をお生みになられたことにより、妻イザナミの尊はこの世を去られたのであります。
夫の神、イザナギの尊はまだまだこの世に残さねばならないことがたくさんあります。
愛しい妻よ、今一度我がもとに帰ってくれよと嘆き、悲しめども亡き人は帰る術もありません。
その愛しい妻イザナミの尊を恋い慕う悲しみの涙で凝り固まったのが、「神石」(神裂石・魔石・雷神石・割裂神石)であるといいます。
そして、夫イザナギの尊が腰に付けていた「十握の剣(とつかのつるぎ)で悲しみの涙で凝り固まった石を今後再びこのような災難に世人が遭わないように‥‥と、深き祈りの心を込めて三段に切ったといいます。
「十握の剣」ほ当神社の神宝であり、厄除け・魔除けの神となり御社殿に鎮め納めております。
※参道石階段
その昔鬼が霧島の神に願いをかけ、その契りの導きにより一夜にして、積みなしたといわれます。鬼磐階段(おにいわかいだん)と言い、振り向かずにこの階段を心を込めて願い事を唱えながら登ると願いが叶うと言い、「振り向かずの坂」とも言います。
天照大御神(あまてらすおおみかみ)
瓊瓊杵尊(ににぎのみこと)
天忍穂耳尊(あめのおしほみみのみこと)
彦火火出見尊(ひこほほでみのみこと)
鵜葺草葺不合尊(うがやふきあえずのみこと)
神日本磐余彦尊(かむやまといはれひこのみこと)(神武天皇)